2009年 SONYが過去最大の2,200億円超の赤字
当時は「SONYは終わった」と世間から言われ、社内も負け戦ムードが漂っていた。
そして2018年 7,300億円の過去最高益
このV字回復は相当難しかったと思う。なぜならば戦略はもちろん、社内の士気を立て直さないといけなかったから。
その立役者と言われているのが前社長の平井さん。今日はその話し。
SONYのドル箱プレイステーションの始まり
SONY最大の稼ぎ頭は「ゲーム&ネットワークサービス部門」。3,000億円超の利益を出している。
なのでまずはプレイステーションの話し。
「ピンチに強い男、平井」という評判の始まりになった話しです。
実はプレイステーションて最初は任天堂との共同開発だったらしい!
だけど任天堂は途中でSONYと契約を解消しフィリップスとの開発を発表。
SONY社内では「もう今さらSONYだけでゲームやっても無理だろ」と言われていて、意気消沈ムードが社内に漂う。ゲーム開発部門も解散だと言われていた。
もしここで諦めていたら、今のSONYは無かったかもしれない。
しかし諦めなかったのが責任者であるクタラギさん。「クリエイティブ集団のSONYなら単独でも絶対にできる」と熱く語る。
社長からも「やめたほうがいい」と言われるが、「絶対に出来る」と押し切って、最後には社長からも「じゃあやってみろ」と許可を得る。
すごい熱量である。そしてやり切る。
1994年に発売されたプレイステーションは累計で1憶台以上を販売し大成功を収めることになる。
が、何の障害もなく成功したかというとそうではない。
クタラギさんはSCE(ソニーコンピューターエンターテインメント)の社長に就任するのだが、SCEアメリカの社長(SEGA出身)と上手くいかない。
社内も対立し、トラブルメーカーがたくさんいて、疲弊しまくってた。
それを解決したのが平井さん。(ここでようやく主役の登場)
「戦略でもマーケティングでもない。IQよりEQだ」が平井さんのやり方。
まず最初に何をしたかというと。1人1人と話をしてトラブルメーカーを把握し退職してもらった。
そしてクオリティを重視した。
「いくらゲーム機が良くても、コンテンツ(ゲーム)が良くないと売れない。プレイステーションでゲームを作ってくれ!」とゲーム会社を説得する。
そうやってプレイステーションには良いゲームが集まるようになっていく。
続くプレイステーション2も1億台を突破する大成功を収める。
平井さんは「ピンチに強い男」という評判が広がる。
プレイステーション3の危機
しかし2006年になるとSONY本体がピンチに。
液晶テレビBRAVIAはサムスンに。ウォークマンはipodに。
ピンチを打破するために開発されたのがPS3。開発者は天才クタラギ。
しかし「ゲーム機で6万円を超える価格は高すぎる」という批判を受ける。
最終的に59,800円で販売することになるが、売れば売るほど赤字になる価格設定。完成しちゃってるのでやるしかなかった。
そして2,300億円の赤字。クタラギさんはSCE社長を退任する。
後任になったのが「ピンチに強い男」平井さん。
まず最初にやったのが周りの人の声を聴くこと。
多かったのが「ハイスペック過ぎます」「価格が高すぎます」の声。
その声を聴いてどうするか判断し、行動するのがリーダー。
各部門の会議に出席し、コストカットを断行。最終的には2年で2万円台まで値下げ。
ここでも「ピンチに強い男」を証明する。
SONY本体の社長に就任
2,200億円超、過去最大の赤字。
これを立て直すために抜擢されたのがピンチに強い男、平井。
ここでもやっぱり、まず最初にやったのは世界中の社員の話を聴くこと。
聴いた後で方針を打ち出す。BRAVIAの撤退、VAIOの売却。
つまりリストラをしなければならない。
「IQよりEQ」の平井さんは非常に辛かったと思う。それでもSONYという企業を守るためにやるしかない。SONY再生のためのリストラ。それも自らが伝える。
と同時にSONYの新しい方針を打ち出す。
それが「感動」
SONYはこれまで高品質の商品で世の中に「感動」を与えてきた会社だ。SONYは感動を与える会社になろうという方針。
そこで開発したのがテレビだ。サムスンを始めとする価格戦略の海外勢に市場を奪わているなかで、SONYらしい感動を与えるテレビをつくる。
4K、ハイレゾを売りにした高価格、高品質のSONYらしいテレビで感動を与える。そしてこれが成功する。
「感動」を起点に従業員の意識、行動が変わった。EQが高まったのだ。
そうしてSONYは音楽、映画、ゲーム、金融、エレクトロニクスで感動を与える企業に生まれ変わった。
そして2018年に20年振りに7,430億円の利益で過去最高益を更新。
三度、ピンチに強い平井を証明。
そして「これからのSONYに必要なのは自分じゃない」と退任を発表。
最後にこの人はこの本でビジネスマンや経営者に感動を与えた。カッコよすぎだろ。
