私の社会人経験1発目は料理人でして、大きなホテルで働いたのですが、フランス、イタリア料理を希望していたのになぜか寿司部門(回らないやつ)に配属されました。
辞令をもらった時は一瞬頭が真っ白になりました。同期が希望の部署に配属されていくなかで、何で自分は寿司部門なのか聞いてみると「寿司部門は人手が足りていないからだ」ということでした。
何で自分が選ばれたのだろうというこということは分かりませんが「まあ得るものはあるだろう」ということで前向きにとらえました。
腐っててもしょうがない。出来ることを精いっぱいやろうということで、まずは挨拶を精いっぱいやりました。飲食の世界では昼でも夜でも「おはようございます」というのですが、どの部門に言ってもめちゃくちゃデカい声で挨拶しました。
同期が希望の仕事をしているのが、悔しくてですね。挨拶で目立って顔だけは1番覚えてもらおうと思ったわけです。あまりにもデカい声で挨拶するものですから「あいつが来るとうるさい」なんて言われました。
だけどですね、そんなことでめげちゃいけない。そう言われるってことは顔は覚えてもらえましたからね。そして「伊藤くんはいつも元気がいいね!」みたいに言ってくれる人もちゃんといるんです。
それと下っ端なので、〇〇を取ってこいみたいなことをめっちゃ言われます。その都度取りに言ってたらキリがないので、まとめて取りに行く。そしてどうせならということで他の部署の先輩にも「取ってきてほしいものはないですか?」と聞いて回るんです。そうすると「あいつは気が利くな」的なポジションになるんです。
それと掃除、洗い物ですね。洗い物もダラダラせずに、どういう順番でやれば早く終わるのかを考えて速攻で終わらせる。掃除も徹底的にやる。褒められるくらいまでやる。
そうすると、可愛がられます。自分でそう思ってるだけかもしれないけど、事実としていろんなことを教えてくれました。新人は普通は裏方だけなのに、カウンターに立たせてもらったり、市場に連れていってくれたり。
1年後に後任の人が来るということで、希望の洋食部門に異動させてもらったんですが、寿司部門で得た根性、反骨精神は今でも活きてます。だから、なんだかんだよく思い出すのは寿司部門のことなんですよね。
例え自分の希望したものではないけど前向きにとらえて、できる範囲で一生懸命やる。これはとても良い経験になるし、一生使える心構えが得られます。
