先日はヤマトの値上げ報道について書きました。
「宅配便の個数が増えてるけど利益が減る」という、悪循環に陥ってしまったヤマト。
今回の値上げを受けて、佐川と郵便がどうでるか?
それぞれの業績を見ながら考えてみたいと思います。
まず3社の宅配便件数を比較してみるとザックリこんな感じです。
ヤマト17億個
佐川12億個
郵便5億
ではシェア2位の佐川から見ていきましょう。
2014年を境に、荷物の個数が減り単価が上がっています。
これはamazonの荷物の取り扱いをやめたからなのですが、2014年度から営業利益率は改善しています。
| 単位:億円 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 |
| 売上 | 7,664 | 7,534 | 7,094 | 7,125 | 7,215 |
| 営利 | 253 | 269 | 363 | 391 | 384 |
| 営利率 | 3.3% | 3.6% | 5.1% | 5.5% | 5.3% |
「売上は減ったけど、利益は増えた」という、ヤマトとは逆の状態です。
しかし、ここ3年ほど売上はほとんど変わっていません。
お客さんを選んでいるという印象です。
なので、積極的に佐川から営業をかけるという事はないでしょうが、「もしヤマトが値上げしてくるなら、佐川に変えよう」という事業者も出てくるでしょう。
売上が伸び悩んでいる佐川としては、今回のヤマトの値上げはラッキーかも知れませんね。
「佐川は動かず」というのが私の予想です。
続いてシェア3位の郵便です。
郵便は規模が大きすぎて、宅配便部門だけの売上が分かりませんでしたが、
売上 1兆9,248億円
営利 74億円
営利率 0.4%
と売上は多いけど利益は少ないといった感じです。
また、ここ2~3年はシェアを積極的に拡大しにきているようで、単価も結構安くして契約をとりにいってるようです。
そして今回のヤマトの件で動きがありそうなのが郵便だと思ってます。
以前、宅配便業界はまさに三国志状態。どこが勝ち残る?でも郵便には潜在能力があるという事を書きましたが、営業所の数がダントツで多い。
ヤマト4,000拠点、佐川400拠点に対して、なんと郵便は24,000拠点もあるのです。
この拠点をもっと活用する為にも、郵便局は宅配便の個数をもっと増やしたがっているはずです。
また、シェアが2位の半分以下というのもあり、もっとシェアを拡大したいと思っているはずです。
「ヤマトが値上げをするなら、積極的に営業をし、郵便に変えてもらう」という手を打ってくるのではないでしょうか?
以上が私の予想です。
ヤマト運輸が個人だけでなく大口顧客に対しても値上げ要請をしてくるのかは今の時点では分かりませんが、いずれにせよ、これからますます宅配便の個数は増えてきます。
そんな中でどの運送会社も経営に苦しんでいる。
もっと通販サービスが利用しやすい世の中になる為には、1人1人がなるべく再配達にならないように荷物を受け取る工夫をする事も大切なのではないかなと思います。
